鞍馬天狗 (殺陣コラボレーション)
Kuramatengu ( TATE sword collaboration)
紙芝居を始めた2015年、あれは10月の高津さんの市での紙芝居。
「懐かしいなあ。鞍馬天狗ないの?」と、高齢の男性に話しかけられました。
「お金なくてねえ、あっちいってろって、遠くからしか見れなかったんだ。悔しくてねえ。遠くからでも面白かったなあ・・・」
どうしても、その方に鞍馬天狗を見てほしい。そんな思いで古本屋を片っ端からあたり、偶然に手元にやってきた鞍馬天狗。しかしバラバラの状態の6枚。裏書を見てもまったく意味がわからない。
みると、名刺が貼り付けてあります。そこには紙芝居師、人形芝居師、和田直吉と書いてある。電話番号と山形の住所まで。
これは先輩紙芝居師さんに演じ方を聞くしかない。電話をすると出られたのはご遺族様でした。
山形までいって、ご遺族から譲ってもらった鞍馬天狗。
しかし、それから私の苦悩が始まりました。
これは鞍馬天狗がアイヌ民族を救いにいく話。
なぜ東京オリンピックが開かれようとするこの時代に70年の眠りから現代に現れ、私の手元にきたのか。今マンガの影響で注目されているアイヌ文化。
70年前当時に描かれた鞍馬天狗。絵にも間違いがある。
アイヌの方々の悲しい過去も踏まえたうえで、
どうすれば大人も子供も楽しめる紙芝居に、
そして良きかたちで甦らせることができるのか。
挑戦は続きます。
紙芝居とともに、紙芝居師も成長していくのです。
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